MIRAISE CEO 岩田 真一 / CTO 布田 隆介

MIRAISE起業家コミュニティ「4c」- 切磋琢磨と支え合いの場

2020年5月12日

MIRAISEでは、課題解決に挑むエンジニア起業家の生の声をお届けするラジオ番組「MIRAISE RADIO」の配信をスタートしました。こちらのブログでは、「読む MIRAISE RADIO」として、起業家たちのストーリーをラジオの雰囲気そのままにお伝えしていきます。

● スピーカー: MIRAISE CEO 岩田真一 / CTO 布田隆介
● MC: MIRAISE PR 蓑口恵美


「起業家は孤独である」
そんな言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

資金を提供してくれる人はいる、自分の元で働いてくれる人もいる。でも、実は相談相手がいない…というのは、起業家にとって大きな悩みのひとつなのかもしれません。

MIRAISEパートナーの岩田と布田は「MIRAISEは起業家コミュニティである」ということを繰り返し伝えています。MIRAISEは起業家の真のパートナーでありたいと考えています。

リアル・オンライン両方で展開される熱く温かいMIRAISEの起業家コミュニティ「4c」はどのように創られたのか。今回は「4c」への想いに迫ります。

起業家同士で学び合う「ピアラーニング」

――MIRAISEのHPを見ていくと、「起業家コミュニティ」という言葉がたくさん出てきますね。

岩田:MIRAISEが支援している起業家の皆さんは全員、MIRAISEが運営しているオンラインコミュニティ「4c」に参加してもらっています。「4c」では、起業家同士が学び合ったり、お互いに教え合ったりというピアラーニングを実践しています。「ピアラーニング」は、僕が過去に参加したベンチャーキャピタリスト向けのビジネススクール「カウフマン・フェローズ・プログラム (Kaffman Fellows Program)」で積極的に行われていました。それがすごく効果的だったので、MIRAISEにも組み込んでいこうと思ったのです。

「4c」には、起業家の他、我々MIRAISEのスタッフはもちろん、ベンチャー界隈で実績のある8名の知識・経験豊富なメンターも揃っていて、いつでも相談や質問ができる環境です。また、自分たちのプレスリリースや登壇イベントなどを共有したり、ベータ版や開発版ができた時に試用・フィードバックをお願いしたりするなど、日々活発にピアラーニングが実践されています。

起業家の方々は皆優秀ですが、得意分野がそれぞれ違います。各々の得意分野をシェアすることでお互い補い合って成功確率を高めていこう、一緒に頑張っていこうという考え方ですね。

――起業家は「孤独な存在」だと言われることもありますが、こういったコミュニティで支え合えるのは心強いですね!実際に、どのような学び合いが行われているのでしょうか?

布田:まず、月1回「MIRAISE Class」というオフラインで集まる勉強会をしています(現在はオンライン開催)。メンバーより少し先に進んでいる起業家や、エグジットした人などをゲストに迎えて話してもらい、自由に質問もできる…といった集まりです。飲み物片手に交流する時間もあるので、メンバー同士の顔がわかるようになってきます。そうすると、オンラインでもコミュニケーションがスムーズになりますね。

――顔と名前が一致したうえで、コミュニケーションが取れるという安心感がありますね。

正解がない中で、ディスカッションを続けることが大切

岩田:オンラインコミュニティ「4C」はSlackのような仕組みになっています。みんなで共有のチャネルもあるし、MIRAISEと各支援先とのプライベートチャネルもあるので、契約書のレビューなど、個別の相談もできます。

布田:スタートアップには「正解」というものはないことが多いので、誰にでも当てはまるようなバチッとした答えが「4c」に投稿されるということはありません。会社の規模や事業内容もそれぞれ違うので、「こういう考え方でこう実践している」といったひとつの会社の例が、他の会社でもそのまま活かせるわけではないですから。

でも、共通のお題についてみんなでディスカッションするというのは、経営者にとってはいいことだと思います。最近だと、このコロナ禍でスタートアップはどうしたらいいか、というのが大きなトピックでしたね。メンターの中には前のリーマン・ショックを経験している人もいますし、大企業側、出資する側からの情報を共有してくれる人もいました。

岩田:経営者、メンターの方には「自分たちの経験を広くシェアしてほしい」とお願いしています。例えば、プライベートチャネルの方で良いディスカッションができたなと思ったら、「これ、みんなにもわかりやすく教えてあげてください」と、パブリックチャネルの方に転載してもらったりということもしていますね。

――自分の気づきや発見が、他の起業家にとってもプラスになるんじゃないかという姿勢でどんどんシェアしていくことで、ノウハウが蓄積され回っていく感じですね。

岩田:そうですね。ただ、Slack的な仕組みだとタイムライン的にずっと情報が流れ去っていくので、自分にとって大事な過去のトピックを探すのが大変という問題がありました。後で参照しようと思ったのに、その投稿がどこにあるかわからなくなっちゃうっていう(笑)。そこで、ピン留めしたい情報をストックしておく場所を作ろうと思って、イントラネットのような形で参照できる「Founder Zone」というサイトを立ち上げました。掲載されているコンテンツとしては、例えば「コワーキングスペースってどこにあるの?」「MIRAISEに書類送りたいんだけど住所は?」など、皆さんがよく参照するような情報が置いてある場所として作っています。さらに新しい取り組みとして、おすすめのオンラインツールや本などを共有できるような仕組みを「Founder Zone」に追加しました。

――なるほど…エンジニアというベースが同じだからこそ、学びたいトピックや欲しい情報が似ているということですね。都度聞くのは大変ですが、見に行けば常に欲しい情報がある、というのはいいですね。

岩田:僕も布田さんもそうですが、エンジニアは一般的なコミュニティだと引かれるようなトピックが好きだったりするので…(笑)。でも「4c」では皆がエンジニアだから、のびのびして楽しそうにしていますね。相手がすでに詳しいという前提で話を進められるので「それって何なの?」といった基礎的なことを説明しなくても、最初から知りたいことの本質をいきなり議論できるのはいいですよね。

質問もアジェンダも準備しなくていい。ただ、話に来てくれればいい

――今後、この起業家コミュニティ「4c」をどのようにしていきたいですか?

布田:僕はリアルで集まるのも好きなので、自粛ムードが過ぎ去ったら、またぜひみんなで集まりたいですね。投資先も増えているので、新しい方を紹介したいですし。投資先が増えてくると、投資先同士でシナジーが狙えることもありますから。そうなってくると、MIRAISEとしてどんどん投資して、皆で協力していくという意味がより出てくると思います。

岩田:布田さんが言うように、リアルで会うことは本当に大事ですね。オンラインだと聞くまでもないな、遠慮しちゃうな…ということも、懇親会のような場だと「実はこんなことで悩んでいて…」と話せることも多い。あとで改めてメールを…とかだとなかなか相談しづらかったりもしますね。でも「4c」にはいつも僕らがいるので、メールみたいに「お疲れさまです」と始めなくてもいきなり質問できて、早い返答がもらえます。

Zoom勉強会もしていますが、それでもなかなか質問しづらいという人はいます。そこで、2日間まるまる僕の時間をブロックして、好きな時間に個別にお話ししましょうと呼びかけました。するとかなりの登録があって、実際の1 on 1の場ではすごく質問が多かったですね(※)

※ このアイディアが後に MIRAISE HOUR へと受け継がれました。

気をつけているのは、こちらがオープンでいないと会話が始まらない、ということです。実際に会うと「あ、そういえば…」と次々に話が出てきます。ちょっと聞きづらいな、ということも気軽に話せる場を作るというのは本当に大事ですね。

――話していく中で自分の考えていることがクリアになったり、ただ聞いてもらうことで気づきがあったり…ということはありますね。そうした時間も、このコミュニティでは大事にしているのですね。今回のお二人のお話を聞いて、起業家コミュニティ「4c」を基盤としたMIRAISEに興味を持った方がいらっしゃれば、ぜひMIRAISEのWebサイトからお問合せください!

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Interviewee Profile:

Megumi Minoguchi

PR, MIRAISE